台湾で特急列車が脱線
2018年10月21日、台湾時間午後4時50分ごろ、台湾北東部・宜蘭県で走行中の特急列車、普悠瑪号(6432号)が脱線、転覆する事故が発生。
列車には366人が乗っており、死者は18人、負傷者は187人に上っている。(10/22 9:30訂正)
負傷者名簿によると邦人の負傷者は無し。アメリカ人1人が負傷し、病院にて手当てを受けている。
画像引用先:https://udn.com/news/story/7321/3434186
事故発生後、台湾鉄道局長の鹿潔身は「車両は日本車両株式会社製、導入は6年前で台湾鉄道でも新しく、保養状態も良い車体だった」と話し、同時に謝罪をした。
乗客によると、事故発生直前に急ブレーキが3回ほどあったという。
画像引用先:https://udn.com/news/story/7321/3434186
事故原因(更新)
事故発生のおよそ46分前から列車に異常があったため、運転手が運行司令室に連絡したものの、そのまま運転を続けるよう指示があった。
また、指令側は運転をしたままトラブルを解決できないかと指示。運転手はATSと呼ばれる自動制御装置を解除し、安全装置が全く入っていない状態で運転を続けた。
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これにより列車のスピードが意図せず減速する現象が解消されたため、そのまま安全装置の解除を継続し、規定の速度より大幅に速い速度でカーブに差し掛かり、横転した。
初期事故調査報告によると、制限速度65km/hのカーブに80~100km/hの速度で進入していたことが判明。
また、事故発生直後の台湾鉄道副局長の記者会見では、「運転手は指令側に全く連絡せず、運転手の独断で安全装置の解除等を行った」と話していたが、その後、無線の通信内容が公開され、副局長が言っていたことほぼすべてが嘘だったことが判明。運転手は指令側に46分間にわたってトラブル発生の報告や対処要求を行っていた。
また、副局長は会見で、6年毎の4級保養検査(最高レベルの保養検査)が終わったばかりと話していたが、これも嘘であり、実際には4級保養検査に使われる検査機器も無いうえ、実際に行われた検査は3級検査であった。
一連の出来事から、台湾鉄道の運営・管理体制が崩壊していることが判明。度重なる事故や不祥事で台湾国内では波紋が広がっている。
台湾メディアの取材に答えた台湾鉄道の職員は、「管理体制や保養管理は崩壊状態であり、今すぐ改善しない限り、また同様の事故がいつ起きてもおかしくない」と述べていた。
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