台湾 軍演習で事故で相次ぐ F16墜落も

台湾ではここ数年、軍事演習中の重大事故が相次いでいます。

また、ここ34年間の演習で、12人もの命が失われてきました。

この記事では、最近の中華民国国軍の主な事故を紹介します。

戦艦ミサイル誤射 漁船船長死亡事故

印象に残っているものと言えば、2016年7月1日に起こった重大事故。

中華民国海軍131艦隊の500トン級戦艦からミサイル「雄三飛彈」が誤発射されました。ミサイルは漁をしていた船舶に命中し、船長が死亡、乗組員3人がけがをしました。

この日は「非実弾発射訓練」を行っており、ミサイル発射装置には模擬装置が取り付けられ、導火しないように安全対策が取られていたはずですが、それがなされていませんでした。

発射装置は普段「訓練モード」に設定してありましたが、この演習を行った当日は「作戦モード(実弾発射モード)」になっており、それを確認せずに「訓練モード」と報告し、それに続き「異常なし、目標設定よし、ミサイル選択よし」との掛け声に続いたのち、指揮官が「発射許可」を出しました。

実弾発射モードになっていたため、甲板ではミサイル発射の警報が鳴っていましたが、この時全員が室内にいたため、この警報が聞こえなかったといいます。

ミサイルは発射後2分間飛行し、設定した目標位置に着弾。ちょうどその位置には漁船がいて、ミサイルは漁船の操縦席を貫通。船長が頭部に重傷を負い、その場で死亡しました。

国軍は発射に関わった7人を処分。うち責任がある指揮官や兵器長、ミサイル技師が職務災害罪や業務上過失致死、過失武器損壊罪等に問われました。

写真はミサイルが貫通した漁船の操縦室。

※写真は「世界之聲」より引用

戦車が川へ転落 転覆した戦車内で4人死亡

ミサイル誤射と同じ2016年の事故。

中華民国陸軍564旅隊の台湾国産戦車「CM11」がブレーキの故障で川へ転落。4年が死亡、転落時にすぐ外へ脱出した1人がけがをしました。

当時現場にいた564旅隊の隊員が救助を試みましたが、この日は雨が強く川の水量が多いため断念。M88装甲回収車を派遣し、戦車から4人を救出しました。

戦車の回収には民間会社が所有する35トンクレーンを用意しましたが、戦車の重量に耐えきれず断念。後に50トンクレーンを現場へ派遣し、戦車の回収に成功しました。

この事故で一時CM11型戦車の運用を停止。安全の確認がとられるまで演習は中止となりました。

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戦車を吊り上げるM88(写真中央)と、川に転落したCM11戦車(写真右下)

※写真は台灣蘋果日報より引用

パラシュート開かず高度400mから落下 奇跡的に生還

今年2018年5月17日に起こった記憶に新しい事故。

同じく演習中の「C130」運輸機からのパラシュート降下訓練中に事故は発生しました。

特別戦略部隊の隊員が飛行機から飛び降りたところ、パラシュートが絡み、隊員は自由落下状態に。ビルの132階相当の高さから26秒という短時間で地面へ落下しました。

誰もが助からないとあきらめていましたが、なんと隊員は脳と脾臓の出血と骨折はしたものの、命はとりとめました。

事故当時は意識不明でしたが、いまでは呼びかけに反応はもちろん、話を聞いて頭を動かし質問に答えられるまで回復しました。

F-16戦闘機墜落 事故にあったパイロットは2回目の墜落

つい数週間前の2018年6月4日に発生した戦闘機墜落事故。

中華民国空軍花蓮基地のF-16戦闘機(コード6685)が6月4日の午後1時09分、演習のため基地を飛び立ちました。その後午後1時43分に台湾北部の基隆にある山へ墜落しました。

パイロットは事前脱出をしておらず、後の捜索で死亡が確認されました。

機体は損傷が激しく、捜索は難航。パイロットも見つからず、現場にはパイロットスーツのみが落ちていましたが、後に遺体の一部を発見。パイロットの遺体であることが確認されました。

操縦していたのは、総飛行数1039時間、F-16の操縦時間は700時間を超えている優秀なパイロットでした。

写真は墜落現場で見つかった機体の一部。機体の損傷が激しいのが分かる。

※写真は「ETtoday」より引用

 

しかしこのパイロット、実はF-16で過去にも墜落事故に巻き込まれているのです。

今から5年前の2013年5月15日、同じF-16戦闘機を操縦していたところ、操縦系統に故障が生じました。当時は素早い判断により、機体を海へ降下させ、着水直前に脱出。

機体は海面へ墜落しましたが、パイロットは脱出後、ヘリコプターにより無事救出されました。

このようにここ数年でも隊員や民間人の命が失われる事故が多発。

中華民国国軍の不祥事の多さに、国民は動揺を隠しきれません。

以上、「台湾 軍演習で事故で相次ぐ F16墜落も」 でした。

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ABOUTこの記事をかいた人

秋田出身の22歳。高校時代に台湾へ短期留学へ行った後、台湾ファンに。 大学は台湾の大学に入学し、日本語教育を専攻。大学生活を送る傍ら台湾の高校で日本語教師を務めたり、通訳や翻訳の仕事、テレビの仕事をしている。